ElitronCADCAMフォトインフォメーション

ESPRESSO digitalworkshop

Digital Leather Cutting with CADCAM master

| HOME | エスプレッソDWS | ElitronCADCAMFotoInfo |

更新日 2012-02-10 | 作成日 2008-01-30

ELITRON CADCAM PHOTO INFORMATION

エリトロンCADCAM裁断システムを写真でご紹介します。ここでは革製品用ElitronCADのうち、靴用CADを中心にご説明致します。鞄等の専用CADは基本は同じでグレーディング等拡大機能がないシンプルな設計になっています。


ElitronCAD 靴専用CAD(computer aided design)

DSC_6992.jpg

エリトロンCADはイタリア、Elitron社の靴、鞄等革製品専用に開発された、
2次元の型紙をデジタル化するソフトウェアです。
開発の現場はイタリアの靴の産地にあり、現場のリクエストや
テクニックなどを吸収し、特に靴に特化し高度に洗練されたシステムです。
また、イタリアは革を使った製品、鞄、ソファー、カーシート等の需要も多く、
これらに特化した専用機も作られています。
他業種のCADシステムを靴用にモディファイしたものと違い、
靴専用に開発されたEliCAD2dは、2次元の靴の型紙を最大限効率よく
データ化できるように作られており、入力者が最小の労力で最大の結果を
得られるように設計されています。
最大の特徴は、スキャナーを使った高精度なデータ入力システムです。

Elitronのスキャナーシステム

DSC_6999.jpg

スキャナーの入力画面(A3サイズ)に入るパーツなら、複数を一度に入力することも出来ます。
従来のデジタイザーによる点入力に比べ、時間と労力は3分の1で済みます。
さらに、誰が行っても同じ結果が得られるため、入力者による差がありません。
そのため、元来デジタイザー入力で必要とされた熟練は必要なく、誰でも
短期間でデータ製作が出来るようになります。
例えばブーツ等の長いものでも、合い印を付けた方法で分割した入力が可能です。
バッグなど、スキャナー画面より大きなパーツの場合は、平面式のデジタイザーを利用して
入力が可能です。

モジュール式ソフトウェア

DSC_6994.jpg

CADは様々な作業を行う必要があるため操作が複雑になりがちです。
他社CADがレイヤー式の(一つの画面に作業ごとの面をスライドのように重ねていること)
画面構成であるのに対し、EliCAD2dはそれぞれの作業ごとに作業画面を変えるモジュール式が
採用されています。
入力、修正、形成、型入れ、グレーディング、消費量計算の6モジュールに分かれた各画面はシンプルになり見やすく、ミスを防ぐため作業の効率も上がります。
EliCAD2dでは、一つの作業が終わって画面を変える度にデータをセーブし、裁断データとして不具合がある場合は先へ進めないなどの、セーブごとにデータ検査をするセーフティ機能があります。また、作業モジュールごとに画面が変わるため、今何をしているかが明確です。

裁断シミュレーション

DSC_7003.jpg

作図モジュールでデータが出来上がると、今度はグレーディングモジュールで拡大、縮小の様々なデータを入力して、実際にどのようにグレーディングされるのかを画面上で確認します。
続いて型入れモジュールで、裁断した場合のシミュレーションが出来、実際に裁断しなくてもどのような刃の運びになるかなどが確認出来ます。
これは素材によっては有効な機能です。

グレーディングのバリエーション

DSC_7006.jpg

グレーディングはお客様のリクエストにあった様々なオプションが設定出来ます。
例えばベルトに使う美錠が1サイズの場合のベルト幅止めや、ブーツの筒の幅と丈の増減率をを自由に調整して、幅を変えずに丈だけ各サイズにすることも可能です。
折込み、貼り込み、吊りしろ仁は入力時に一定幅で作っていくので、各サイズで変わることがありません。このため、煩わしい抜き型用の型紙も簡単に作ることが出来ます。

型紙管理

DSC_7005.jpg

デザインによってはパーツ数は非常に多くなります。EliCAD2dでは、型紙パーツを管理し易いように、写真のような一覧を作ることが出来ます。
素材によってそれぞれのパーツ属性を決めておくと、消費量計算モジュールにて、デシ数計算等が簡単に出来、素材発注の為に必要なデータを得ることが出来ます。

プロッターによる紙裁断

DSC_7007.jpg

EliCAD2dの型紙出力は通常のプリント出力で行うことが出来、煩わしい裁断線の指定等がありません。
作業者は型入れモジュールにて、画面上の作図を指定の裁断範囲(裁断機により変わります)に配置して、簡単に切ることが出来ます。
切った場所等もメモリーされ、次に別の品番を裁断する場合など、紙の余った部分に再配置出来、紙を最大限使い切ることが出来ます。
裁断機は一般的なプロッター(グラフテック等)をお使い頂けます。


EliCUT K1 皮革自動裁断機 CAM(computer aided machine)

DSC_0862.jpg

EliCAD2dで裁断データ(K1データ)を出力すると、これを受け取ってEliCUTK1シリーズの皮革専用裁断機で裁断が出来るようになります。

写真はEliCUTK1 Eliteです。裁断ヘッド片持ち式の2面裁断機です。プロジェクターによって裁断パーツを革の上に型入れして裁断場所を確定したら、裁断を開始します。
裁断中はもう一つの面で入力をします。このように交互に裁断、型入れを行うことで効率的に作業を進めることが出来ます。

また、ご覧のようにこの機械はワンマン作業機として設計されており、裁断者は最小の移動距離で全ての作業(型入れ、裁断、取り出し)が出来るようになっています。
裁断後のパーツ取り出しも、プロジェクターで表示することにより、サイズごと、品番ごとの取り出しが出来、一人で裁断、パーツ分け、まとめを行う場合に最適な機能です。

裁断板が動くようなコンベアタイプのものと違い、一度裁断した革を再度裁断し直すことも出来ます。厚みのある革や、切りにくい生地、また、裁断途中で裁断刃の寿命が来てしまった場合など、裁断後の裁断状況に納得のいかない場合は何度でも同じ裁断を繰り返すことが出来ます。
裁断機は非常に精巧な機構により、誤差の少ない裁断を可能にしています。このため、何度でも、裁断位置を間違うことなく、同じところを繰り返し裁断することが出来ます。裁断は0.5mmの幅のカッター刃を振動させて裁断しますが、この刃はロングライフタイプやエコノミータイプなど、裁断革によって変える事が出来ます。

また、裁断板(革を載せるところ)は特殊なフェルトで出来ており、消耗品ですが既製品を使用しているため、裁断のランニングコストは非常に安く押さえることが出来ます。

DOMINO裁断コーディネーターソフト

DSC_1424.jpg

裁断データ(K1データ)を受け取った裁断機では、DOMINOという裁断コーディネーターソフトで裁断数、パーツ革種等の情報とリンクしたデータを作ります。
このDOMINOデータを裁断機のメモリーに上げると、裁断が出来るようになります。

同時に幾つもの品番のDOMINOデータをメモリーに上げることが出来、例えば、メモリーに上げたA,B,Cの裁断型データに共通の革パーツがあったとすると、コンピュータが自動的に呼び出し、一つの革に型入れ可能なパーツをセットしてくれます。これは、一つの革に大小様々なパーツを入れることが出来ることで、歩留まりを上げることに役立ちます。
また、裁断途中や裁断後のデータは機械をOFFにしても記録されてますので便利です。
例えば、裁断中にデータに不具合があることが分かった場合、そこで一旦非常停止し機械をOFF(実際にはオペレーションソフトとしてのウィンドウズは落とさず、EliCUTソフトウェアだけを落とします。)、データを修正してドライブの裁断データを入れ変え、機械を立ち上げ直すと、裁断中の型入れデータ等はそのままに、修正されたデータでの再裁断が可能になります。

EliCUT K1ソフトウェア

DSC_1408.jpg

写真の例では、メモリーされたDOMINOから抽出された、裁断革データの種類の分だけ左側のボタンになっております。裁断者はこれを選択し、パーツを型入れします。
DOMINOで革に色の属性を与えた場合は、写真の緑色(デフォルト色)を実際の革色にしておくことが出来ます。
これにより、例えば赤い革を敷いた際に、裁断者は必ず赤で属性を指定されている革を選ぶことになります。黒い色のパーツを間違って選んで裁断をしてしまうことはあり得ませんので、裁断ミスを防ぎます。また、裁断数は裁断によってマイナスカウントされていくので、裁断者がいちいち数を数えながら裁断し、裁断数を間違えることもありません。また、DOMINOの指示によっては、一つの革に等級をつけて入力することが出来ますので、例えばABC級の革を裁断する場合、ツマはA,腰はB,かかとはCで型入れするというような指示をすることも出来ます。

裁断のバリエーション

DSC_1409.jpg

写真は上のパーツ型を入れ中のコンピュータの画面。これが裁断面に映し出されます。
裁断者は革を見ながらこのパーツを型入れしていくことになります。
K1データにはCADで作られた様々な情報が含まれています。幅止めの情報やグレーディング率、ギザで裁断する場合や親小穴等のポンチ穴の指示など、商品価値を高めることの出来る様々なオプションを簡単に裁断することが出来ます。指定により、パーツとパーツの近接距離を指定出来、自動的に一定距離で隣り合わせて型入れしていくことが出来ます。
また、革の範囲を指定して、自動的に型入れすることも可能です。革傷、その他省きたいところを予め指示すると、それを省いて最大効率で型入れします。但し伸び方向や革の状態を無視した型入れですので、限定的な使い方で利用出来ます。

プロジェクターによる型入れ

DSC_0936.jpg

プロジェクターは3200ルーメンの高輝度プロジェクターを使用し、明るい室内でも革の上にパーツを映し出すことが出来ます。裁断者は革の全面に型入れをしながら、パーツと部位とのバランスを考えて裁断することが出来、裁断しなければ型入れは何度でもし直すことが出来ます。
高精度の設計により、ミラー反射による再断面への投影を可能にしたElitronシリーズ。
これにより、4m程度の通常の天井高があれば、どのような場所でも問題なく導入出来ます。

オペレーションコンソールとセイフティエイド

DSC_0889.jpg

裁断オペレーションはウィンドウズを使用し、マウスとキーボードを使って入力作業を行います。
コンソール上の赤いボタンは緊急時の非常停止ボタンです。

マウスによるオペレーション

DSC_0952.jpg

オペレーションはマウス一つで行うことが出来、型入れ、取り出し、裁断指示等あらゆることをこの5つボタンマウスで行います。

裁断型ネストの例

DSC_7105.jpg

写真の例は一枚のエナメルキップにマニュアルで最大限入力したところです。
抜き型を使った裁断では、どうしても裁断パーツとパーツの距離を保ちながらの裁断になりますが、パーツ同士の距離を調整することで手断ちに迫る歩留まりを実現します。


DSC_7104.jpg

上記型入れのコンピュータ上の画面です。

これからのCADCAM裁断

DSC_8224.jpg

最近ではこのように複雑なパーツを裁断する場合も多く、CADCAM裁断の真骨頂といえます。
このようにCADCAMは、多品種小ロット高級靴の需要にはなくてはならないシステムです。
また、そのシステムを支えるのはElitronのような、ソフスティケートされたシステムが不可欠です。